空き家のリスクとは
建物の健康は人が使うことで室内の空気が流れることが重要です。室内の空気が滞留してしまうとカビや生えやすくなります。また、無人の状態が続く室内では湿度が高くなりがちです。このような状態が続くと壁や天井の仕上材が剥がれやすくなります。建物は使うよりも使わないほうが不健康な状態になりがちです。
表面的な劣化が進むと下地や構造部分の傷みが進行しやすくなります。また、空き家は雨漏りに気づきにくいことがあります。雨漏り建物躯体内部に入り込み、入り込んだ水は外にでにくい状態となります。表面の劣化程度であれば簡単な工事で済みますが、下地などが劣化してくると見えない部分の劣化調査が必要となり大掛かりな設計・工事になります。
建物の劣化が進行していくと広範囲の修繕が必要になる場合があり、費用も高額になりがちです。また、元の状態へ100%修繕できるかというと、必ずしもできるとは限りません。修繕する場所によっては工事が困難なこともあります。そうなると、「もう解体するしか方法がない」となってしまうこともあります。
大型ごみの廃棄は有料となることが多く、人の出入りがない空き家の敷地内へ不法投棄すされるケースがあります。不法投棄した人物を特定することが難しく、建物所有者が多くの手間と費用を要して処理しなければならなくなります。また、不法投棄を放置しておくとさらにごみを敷地内へ放り込まれる事態へ拍車がかかります。
犯罪へ発展した場合、建物のダメージや印象が悪くなるだけでなく、所有者の管理責任を問われ損害賠償へ発展することも!
また、人だけの問題ではなく、野良猫や野良犬、野生動物の住処になったり、植物が成長することで建物を覆ってしまうことも少なくありません。
(テレビや雑誌などでキレイなツタ類で覆われた建物が取り上げられますが、特殊な工法(措置)を行っています。自然に発生した植物は外壁や屋根の防水層を破って根を張ってしまいそこから雨水が浸水する恐れがあります) そしてその劣化は、地域の景観を損なうだけでなく、周辺住民にご迷惑をかけてしまうことになるのです。